European Capital Culture 2008('08年度 欧州文化首都)”に選ばれたリバプールでは、年間を通じ様々なカルチャー・イベントを開催する。オープニングは1月に開催されリンゴ・スターが出演している。そしていよいよ6月1日、THE LIVERPOOL SOUNDなるイベントが催される。もちろんメイン・アクトはポール・マッカートニーである。英国ではブリストルやバーミンガム、オックスフォードなどもEuropeanCapital Culture 2008の候補に挙がっていたが結局はリバプールが文化首都に選ばれた。その大きな理由は今や文化とも言える生きる伝説、ビートルズにあると思う。(リバプールはこれらの
行事開催に4年半の歳月と9,500万ポンド(約20億円)を費やしたといわれている。)リバプールに行かれた事がある方はご存知だと思うがセンターはとても明るく観光化されている。さしたる名所があるわけでもないこの都市、リバプールの観光は何と言ってもビートルズで成り立っている。ビートルズに興味ない人には何でも無い明るい港町と言った感じだ。
でも僕にとってリバプールはどこかとても懐かしい街である。僕が初めてこの地を訪れたのは20年近く前だ。それなのにデジャヴのように胸の中が溢れ出る郷愁感でいっぱいになった。
子供の頃から、それこそ何十冊と言うビートルズ関係の本を読みあさり目を皿のようにしてこの街の写真を観て来た。石畳に濡れたマシュー・ストリートで肩をすぼめて歩く4人の後ろ姿。もうもうとしたタバコの煙の中に揺れるキャバーン・クラブの汗をかいた壁。ギターを肩に背負ってアート・スクールの坂道を転がるように下って行く青年の影。うねるように波打つ鉛色のマージー河。そしてペニー・レーンの青空と暗鬱な樹木の下、静かに眠っているストロベリー・フィールズのゲート。ティーン・エィジャーのジョンとポール、そしてジョージが今にも登場しそうなメンディプスの玄関。僕は何十年もの間、書物の中でリバプールを旅していたのだ。だから、この街でビートルズの曲を聴く事、そしてそのメンバーのコンサートに触れると言う事は特別の出来事なのだ。コンサート前日、リバプールの街は雲ひとつ無い青空が広がっていた。そして街中が彼等のヒーローの帰還を待っていた。
('85年にスタートした“European Capital Culture”にはこれまでアテネ、フローレンス、アムステルダム、パリ、マドリッド、ルクセンブルグ、ストックホルム、英国ではグラスゴー('90年)が選出されている。今年はリバプールのほか、ノルウェーのスタバンゲルも選ばれた。)
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