2年前「気候行動サミット」でニューヨークに到着した小泉環境大臣は満面の笑みで「毎日でもステーキを食べたい」と言い放ち、世界中から失笑を買ったのは記憶に新しい。
土壌と水質汚染はもとより牛や豚、鶏の飼育、それらの加工から輸送に至るまでに起きる大量のCO2排出が世界中で問題になっているのは周知の事実。
動物愛護の問題だけでなくCO2排出量がこの地球環境に与える影響、そして海洋汚染に深刻な問題を与え続ける不当投棄のプラスチックやビニールゴミ、その結果やってくる将来を憂いてヴェジタリアンやヴィーガンへの移行、リサイクル志向に傾き始める人が増え続けているのはやはり時代の宿命的な流れなのかもしれない。
そんな中、アディダス・スタンスミスがアッパーだけでなくディテールの全てをリサイクル素材にすると宣言したのは昨年のことだ。
アッパーにレザー仕様することから撤退、アウトソールには天然ラバーやリサイクルラバーを使用、レース(靴紐)、ライニング、インソールに至る全てがリサイクル素材へとシフトしたのだ。
先日、アディダス・フラッグシップを訪れ全てのスタンスミスがリサイクル素材でディスプレイされているのを見てちょっと驚いた。
この先、スーパースターを含む全てのアディダス製品がリサイクル素材メイドになる日もそう遠くないのかも。
ネットではレザーメイドの旧スタンスミスが高騰しているらしい。
そこに目をつけてどこかのブランドやショップがレザーメイドのスタンスミス・コラボヴァージョンをOEMでアディダスに発注するなんて事態が起きるかもしれない。
いや、そんな時代を逆行するようなブランド・メーカーは現れないしアディダスも相手にしないか。。
いきなり僕はヴェジタリアンになるつもりはない。
だが負の遺産を将来に残さないためには、まず出来ることからそれぞれがやっていくしかないのかな。
昔、あるアーティストと「GAIA」というアルバムをロンドンで制作したことがある。
まだ、ほとんどの人がGAIAという言葉を知らなかった時代だ。
そのアーティストは当時から森林伐採や海洋汚染、今思えばウイルスに関しても詳しかった。
僕はそのアルバムがリリースされた時、彼らが自家箸持参でプロモーション行脚する事を思いついた。
プロモーターやメディアの人達と食事をする際、楽屋弁当なんかの時は全て自家箸で通すようにそのアーティストに提案したのだ。
自慢じゃないがこのプロモーションを実行したのは彼らが世界初だったと思う、まぁ、箸だからね。
あの時のキャッチコピーは
「やっちまったことはしょうがない。まずは出来ることから始めよう」
だった。
あれから30年以上の月日が流れた。
この国はどこへ向かっているのだろう。
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